ぜんそくとアトピーの子を持つ女医のブログ

ダニに強い家づくりがメイン、その他日常生活で気をつけていることなど。

アトピー、喘息、食物アレルギーの遺伝と予防

アトピー、喘息、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎・結膜炎などをまとめてアレルギー疾患と言います。

これらアレルギー疾患のどれかを発症した人は、他のアレルギー疾患も発症しやすいと言われています。これは医学的にはアレルギー素因があると言います(いわゆるアレルギー体質)。

アレルギー素因は残念ながら遺伝します。

アレルギー素因自体を無くす治療は今の医学では見つかっていません。なのでアレルギー体質の人は一生アレルギー体質です。


とはいえ、発症に関係するのは遺伝だけではありません。

生後すぐ、1日2回全身保湿をするとかなりアトピー 発症予防になるようです。

またタバコ、ダニなどを避けることも予防になると言われています。


特にアトピー性皮膚炎は、食物アレルギー発症に関係していることが最近分かりつつあります。

人間の体は基本的に口から入ったものにはアレルギーを起こさないようにできているのですが、口からではなくアトピーで荒れた皮膚から食べ物の一部が入ると、食べ物と認識できずに攻撃する→食物アレルギー発症につながる、という仕組みです。

そのためアトピーはしっかり治療してきれいな肌を保ち、離乳食は遅らせない(口から食べて体に食べ物だと認識してもらう)ことが食物アレルギー発症予防に役立つと言われています。


またアレルギー疾患全体で、腸内環境を整えることが発症予防に役立つとも言われています。具体的な方法までは確立していないようですが、我が家ではとりあえず納豆やヨーグルトを1日1回くらい食べさせています。


除菌のし過ぎも良くないようです。ダニ対策は必要ですが、外遊びなどで適度にばい菌に触れることは発症予防に良いようです。

アレルギーを起こす仕組みと、ばい菌と戦う仕組みは似ているので、ばい菌がいなさすぎるとアレルギーを起こす暇ができちゃうのかなーと個人的には思っています。

母としては、除菌は大変なので、手抜きをする大義名分ができて嬉しいです。


喘息の場合、水泳が良いと言う人もいます。これは調べたところ、プールは高湿度な上そこら中濡れていて、ダニが浮遊しにくく発作が起きにくい環境だからのようです。

なので水泳に限らず、発作の起きない範囲でなるべく運動させて心肺機能を鍛えるのが良いのかなと思っています。


ちなみに我が家は上記ほぼすべてやりましたが、子どもは発症しました。

診断がついたときは落ち込みました。自分の遺伝のせいだと思いました。

近しい人に、子どもがアレルギー疾患を起こすのは母親が溜め込んだ毒のせいだと言われたこともあります(迷信です)。


でも夫は「でも子ども幸せそうじゃん、ニコニコしてるじゃん」と言ってくれました。

親が思いつめるのも子どもに悪影響なので、なるべく手抜きしつつ、我が子が良いコントロールを保てるようにと考えています。