ぜんそくとアトピーの子を持つ女医のブログ

ダニに強い家づくりがメイン、その他日常生活で気をつけていることなど。

喘息は治るのか

最初に結論を書くと、薬無しで発作が起きない状態(寛解)になることはあります。

子どもの場合は7割くらいが思春期までに寛解すると言われています。

大人でも寛解する方はいます。

ただし寛解しても再発することはあります。

どうなれば絶対再発しない(治癒)と言えるのかはまだ分かっていません。


喘息はアレルギー体質(アトピー素因)と環境(≒アレルゲン。ほこり、タバコ、ペット、大気汚染など)の両方が影響しています。体質と環境がどの程度関わっているかは人によって異なるようです。


残念ながらアレルギー体質を変える治療は確立されていません。最近、花粉症やアレルギー性鼻炎に対する減感作療法が広まりつつあり、これは体質を変える治療と言えるかもしれませんが、まだ発展途上です。


環境はある程度変えられるので、例えば掃除をするようになった、禁煙した、ペットがいなくなった(これはこれで悲しいですが)などの環境変化により喘息が改善することは多々あります。

それで寛解までいける人もいれば、体質の影響が強く環境を改善しても寛解までいけない人もいます。


我が家の場合、私も夫も小児喘息は寛解しましたが、夫は大人になってから再発しました(咳ぜんそく)。

今、夫の咳喘息はダニ対策とステロイド吸入薬で落ち着いており、ステロイド吸入薬も弱めているので、この調子でいけば寛解までもっていけるかもしれません。


ただ、大切なことは寛解だけを目指さないことだと思っています。

夫は一度勝手に吸入をやめ、その後数ヶ月咳で苦しみました。妻としても心配でした。

仕事でも、ステロイド吸入薬をやめた後、強い発作が出て辛い思いをされた患者さんをたくさんみてきました。


個人的には、ステロイド吸入薬は副作用の心配が少ないので薬を使いつつ症状に悩まされない生活を送れればとりあえずオッケー、寛解までいけたらめんどうな通院や吸入が無くなるので最高、くらいに考えておくのが無難かと思っています。


ステロイド吸入薬の弱めかたに続きます。