ぜんそくとアトピーの子を持つ女医のブログ

ダニに強い家づくりがメイン、その他日常生活で気をつけていることなど。

ステロイド吸入薬の使い方と効果

ぜんそくの治療はステロイド吸入が主体です。

子どもの場合はそれに加えてオノン(プランルカスト)の飲み薬もよく使われます。

 

ステロイドには色々種類がありますが、幼い子用がネブライザーで吸えるものはパルミコートだけです。

もう少し大きくなってスペーサーという袋のようなもので吸入できるようになると、使える種類が増え、ネブライザーより時間もかからないので楽です。

携帯できる小型の吸入器もありますが、これはボタンを押したタイミングで吸うか、自力で薬を吸い込むことが必要なのである程度大きくならないと難しいです。

 

ステロイド吸入は毎日続ける必要があります。

 

ぜんそくの人は、気管支がちょっとした刺激(風邪やダニや温度差、気圧差など)で狭くなりやすく、狭くなるとゼーゼーヒューヒュー音がします。もっと狭くなると息が苦しくなります。さらに狭くなれば息ができなくなって命に関わります。

 

ステロイド吸入は、この気管支の狭くなりやすさを改善してくれます。

ただし即効性は無いので、気管支が狭くなって苦しいときはメプチンという早く効く気管支拡張薬を追加で使う必要があります。

メプチンは吸った瞬間は楽になりますが、気管支が狭くなりやすいの自体を治してくれるわけではありません。

発作を繰り返していると、次第に気管支の構造が変わっていき、ずっと狭いままになってしまいます。こうなると発作がしょっちゅう起こったり、メプチンを吸っても楽にならず苦しい思いをします。

そうならないように、面倒ですがステロイドの吸入はきちんと続けた方が良いです。

ステロイドの吸入薬が発明されてから、ぜんそくで亡くなる人は激減しました。

 

ステロイド吸入薬の副作用に続きます。